保護者会開催しました

5月9日(日)

保護者会を開催しました!

今回はZoomによる完全オンライの保護者会となりました。操作など分かりづらい部分があったかと思いますが、たくさんの保護者の方にご参加いただき、ありがとうございました!

 

今回の保護者会の内容をお知らせしたいと思います。

 

1. 実力テストの結果について

4月の実力テストの結果をお家に郵送しましたので保護者の方は確認されたと思います。今回も中学3年生以外は塾のテキストから問題を出しています。事前にテスト勉強をすれば70点は取れる内容になっています。中学3年生に関しては五ツ木の模擬テストを行いました。9月に受ける予定のテストになので、まだ解けない内容があるので、「そこは解けなくてもいいよ」と生徒には伝えておきました。ただ、中学1・2年の内容に関しては解けるようになっています。あまり取れなかった人は1・2年の復習をしっかりさせます。今回、中3生のSくんは5教科とも偏差値が60を越えていました。全体としては偏差値69でした。これは高津高校・生野高校に受かるレベルです。Sくんは小学生から今まで真面目に授業に来て、宿題もしっかりしてきてくれています。小学生から勉強の習慣をつけること、塾の授業・宿題をきっちりすることがこの結果につながったと思います。今後もSくんは頑張ってくれると思いますが、他の中3生もSくんのように塾の授業を受けているのだから成績を伸ばすことができます。なかなか家で勉強できない人は塾に来る日を決めて呼ぶようにしますので保護者の方にもご協力をお願いしたいと思います。

 

2. 緊急事態宣言への対応について

現在、塾では新型コロナウイルス感染症対策として以下の対応をとっています。

 

①塾に入る際のアルコール消毒

塾にはい時に設置しているアルコール消毒液で手指を消毒して頂いています。

また机などの共用部分も消毒しています。

 

②換気の徹底

2階の窓を開けて扇風機を2台を回して、3階の換気扇2台をフル稼働しています。2階から3階に空気が抜けて部屋に空気がこもらないような状況をつくっています。

 

③3階自習室にブースを設置

3階自習室をブース型にできるよう壁を設置しました。(下に写真があります)

向かい合ってしゃべることがないようになっています。

 

④Zoomによるオンライン授業に参加

感染に対して不安があり、お子様をあまり外出させたくない場合はZoomによるオンライン授業を受けて頂けます。オンライン授業をご希望の方は以下の注意点を守って頂くようお願い致します。

 

●必ず保護者の方からオンライン授業を希望する連絡をして下さい。

●授業中は双方向にコミュニケーションをとるのでカメラ・マイクを必ずオンにして下さい。

●ご家庭のインターネットの状況によって音声・画像が乱れる場合があります。インターネットのアンテナの出来るだけ近い場所で授業を受けて頂ければと思います。

 

学校は現在、「午前中は家での自習・昼から給食を食べに行き、5・6時間目の授業を受ける」など変則的な授業時間になっています。午前中などの時間に寝てしまったり、ゲームをして遊んでしまう人もいるかもしれません。

この時期だからこそ、「自分自身をコントロールしてやるべきことをやる」ことができるよう指導していきたいと思います。ご家庭でも、家にいる時間どのように過ごすかについてお子様と色々な話をして頂きたいと思います。

 

3. 塾長の話

 

 ●アンカリング効果について

最初にある数値を示されると、それに続く場面で無意識に比較してしまい、判断に影響するという現象です。

例えば、「国連加盟国のうち、アフリカ諸国は何%だと思いますか?65%より多いと思いますか」とある実験で聞いてどのような回答が多かったかを分析した結果があります。

 

45%と答える人が多いという結果が出ました。

 

「国連加盟国のうち、アフリカ諸国は何%だと思いますか?10%より多いと思いますか?」という聞き方で別の人に聞いたところ、

 

25%という回答が多くなりました。

 

つまり、質問についていた「65%」「10%」という数字に引っ張られて答えの判断に影響がでるということです。

ちなみに本当の答えは「32%」でした。

このアンカリング効果から逃れるのは難しいと言われています。

 

●フレーミング効果について

人の意思決定が常に合理的ならば、きちんと条件が示される限り同じ選択をするはずですが、現実には必ずそうなるわけではありません。次の質問をされた場合、どう答えますか?

 

【質問】

ある病気の流行が予想されており、600人が死亡する見通しとなっています。その対策として2種類のプログラムが考えられました。あなたはどちらのプログラムに賛成ですか?

 

A.200人が助かる

B.3分の1の確率で600人が助かるが、3分の2の確率でだれも助からない

 

A、Bのどちらかに答えを決めましたか?

次は少し質問の表現が変わります。

 

C.400人が死亡する

D.3分の1の確率で誰も志望しないが、3分の2の確率で600人が死亡する

 

C、Dどちらかの答えを決めましたか?

 

研究の結果としては

A・・・72% B・・・28%

C・・・22% D・・・78%  となりました。

 

しかしよく文章を読んでもらえれば分かりますが実はAとC、BとDはそれぞれ同じ内容を表現を変えて質問しているのです。同じ内容なのに表現がネガティブな表現になると敬遠されるということです。

このように同じ質問でも聞き方によって選ばれる答えが変わることをフレーミング効果と言います。

 

私たちも指導をするときにはネガティブな表現は使わず、前向きになれるよう声掛けを考えていきます。

 

●単純接触効果について

テレビやスマートフォンなどで同じ広告を何度も見ることがあります。最初は何とも思わなかったのに何度も見ているうちに、紹介される商品がだんだん気になってきた、という経験はないでしょうか?

何度も同じものを見聞きしていると、次第に好意的に感じるようになることを単純接触効果といいます。

 

家庭教師のトラ〇などは年中と言っていいほどたくさんCMを流しています。「授業料最初の2ヶ月無料!」などと流されているのを何度も何気なしに見ているうちに「良いかも」と思うようになるのです。ただ、それだけCMを流していると1クール2000万以上もの広告費がかかります。その費用は教材費や授業料で回収することになるので最終的には結局は高くつきます。しかし、何度も見て好感度が上がっていると良いと思ってしまうのです。企業がCMで商品を紹介するのはこの単純接触効果を狙っているからだと言えます。

 

これは私たちも子どもを育てる上でも応用できるものだと考えます。私たちが「なぜ勉強するのが大事か」「勉強することによって自分たちにどんなプラスの影響があるか」など大事なことを何度も話をすることで、「それが当り前」と捉えるようになります。ご家庭でも人生において大事なことは何度も話してあげて下さい。もちろん、お子様からの反応もありますが、「私は〇〇は△△の理由で大事だと思う」と理由も含めてお話ししてあげることで子どもたちに大事なことを上手く伝えられるのだと思います。

 

●認知バイアスについて

上記に説明した効果は「認知バイアス」と呼ばれる心のしくみの一種です。「バイアス」とは「かたより・先入観」という意味の英語です。他にも様々な認知バイアスが知られており、私たちが合理的な判断をする妨げになることがあります。

その一つが正常性バイアスです。これは日常生活ではほとんど起こらない物事に対して「今回も起こらないだろう」と考えることです。

現在の状況にあてはめると「今日までコロナウイルスに感染しなかったので明日からも大丈夫だろう」と考えてしまうことです。このような考えの人が感染したら「自分は感染していない」と思い込んでいるので多くの人を感染させてしまうでしょう。考え方ひとつで自分や家族を危険にしてしまう可能性があるので注意したい所です。

 

 

以上のような心理学をもとにした研究内容について話をしました。様々な心理学的な効果についてしりつつ、指導においても活用できることはしていきます。また、ご家庭でもお子様に大事なことをお話しして頂くときの参考になればと思います。